FM transmission”barricade”とKissing the Pink
80年代後半から90年代前半にかけ、当時のFM東京(現TOKYO FM)で、土曜深夜”FM transmission barricade”という番組がONAIRされていた。(JUN MEN提供)
ジャンルが多岐に渡り、雑食性音楽マニアな私は、この番組に聴き惚れていた。選曲を担当していたのが、富久慧さんと古賀明暢さんだったから、頷けるのだが、まだまだ知らない音楽がたくさんあるなと、実感させられた。さらに、曲の構成も度肝を抜かれ、TACKHEDの”The Game”の後、ティト・プエンテを持ってきたり、さらに、サイキックTVが来たりと、ただただ唸るしかなかった。
日付は忘れたが(FMレコパルのバックナンバーを見れば分かるかも)K.T.Pの”Certain Things Are Likely”が、かかったのだ。これはいいなと、12inchを渋谷のシスコで即買いしたのだが、K.T.Pが、Kissing The Pinkのことだと気づいたのはレコード針を落とし、ジャケットを眺めた後のことだったのだ。
ただ、私が知っているKissing The Pinkは、もう少し奇抜というか、アナログとデジタルが微妙な交わり方をしていて、不思議な音を醸し出していたから、ちょっと不思議な感覚だったのだ。 “The Other Side Of Heaven”は、その最たるもので、ロンドンで何気にラジオ聴いて、「なんだこれは!」と、聞き入ってしまったのだ。
Kissing The Pinkについては、機会があればもう少しご紹介したいが、ラジオによって新しい音楽と出会うのは、今も昔も変わらない。ただ、「バリケード」のような、番組は少なくなった気がする。